山際澄夫のホームページ
◇南三陸町小森仮設Kさん(災害FM局勤務)
○(ノ゜O゜)ノ大変お世話様です!
未曾有の大震災からまもなく1年が過ぎようとしております。
皆様には、言葉では表せないくらいの支援をして頂きました。心より感謝申し上げます。
この1年を振り返って見ると様々な出来事がありましたが皆様の支援と励ましのお言葉、
手紙に救われました。
こちらではいまも、高台移転、雇用の問題など色々な問題に出くわしております。
町の高台では、仮の役場庁舎、医療施設の建設が行われています。住宅の高台移転は
説明会はありましたがどうなるか全く見通せません。
また、津波に流され建築制限区域に指定された平地は、瓦礫撤去は進みましたが、コ
ンクリートの基礎だけが残って状態で今も更地のままです。満潮時には海沿いの国道は
冠水します。
建築制限以外の場所では、仮設での店舗や工場などが徐々に再建し始めています。最近
まで国道は、警察が誘導していましたが信号機も設置されました。
最大の問題は先々の働き場所です。基幹産業の水産業の本当の意味での復興が待たれます。
私が震災後働いている町の災害FM局は存続が危ぶまれていましたが、民営化されると
も聞いています。
志津川、歌津地区には待ちに待った仮設商店街がオープンしましたが、まだまだまだです。
FMの活動を通してみていても、町の皆さんの複雑な気持ちが分かります。皆さんはこの
震災を「忘れて欲しくない」と思っています。同時に「忘れてしまいたい」とも感じているようです。
町ではあの日、最後まで町民の避難を放送で呼び掛けて、多くの職員が犠牲になった防
災対策庁舎の取り壊しが決定しましたが、存続を求める根強い声もあります。遺族の感
情もあります。どうすれば良いのか冷静、慎重に考えなければならない事だと思います。
今後も生活支援をして頂ければ幸いですが、私たちは気持ちの整理と心のゆとりも求めてい
ます。
この震災で支援して頂いた皆様には、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。何より、
今後ともこの”絆”を大切にしていきたいと思います。
(3月3日)
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